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理事長挨拶

日本登記法学会は、研究者と、司法書士・土地家屋調査士の実務家とを架橋する学術フォーラムとして、2018(平成30)年に設立されました。以来、本学会は、登記法の調査・研究の成果を共有することによって登記制度の利用を促進し、行政への提言を通じて健全な発展に資することを目的として活動しています。

登記制度は、不動産、商業・法人、債権・動産譲渡の現況の公示を通じ、迅速かつ安全な取引を保証するとともに、違法また濫用的な行為から当事者の権利の保全を図る、社会を支えるインフラストラクチャーとして機能していることはいうまでもありません。その一方で、現在、登記制度は、DX化、担保の多様化、所有者不明土地問題への対応など、社会の変化に伴う様々な要請に応えることが求められています。本学会は、研究者および実務家の知見と経験を結集して、登記の機能・意義・目的を一つ一つ熟考し、登記および登記法のあるべき未来の方向性、並びにそれを担う実務家の将来像について熟議し、理解を共有し、社会に向けて発信することを目指しています。

学会としての活動は、毎年1回開催される研究大会を中心としています。研究大会では、研究者、司法書士、土地家屋調査士それぞれによる、登記に関する研究発表と討論を実施し、その成果は、法律雑誌等を通じて公表されています。
 登記制度の未来に向けて、本学会がその役割を果たすことができるよう、会員の皆様とともに、力を尽くして参ります。

令和5年11月25日
日本登記法学会理事長
横山 美夏
(京都大学大学院法学研究科教授)